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東急子ども応援プログラム

選考委員長の選後総評と選考委員の所感

選考は、学識経験者とNPO実務経験者、主催企業担当者の5名で構成する「東急子ども応援プログラム選考委員会」にて行いました。

委員長
  • 岩田 美香
    法政大学 現代福祉学部 教授
委員
  • 桑子 敏雄
    一般社団法人コンセンサス・コーディネーターズ 代表理事/東京工業大学 名誉教授
  • 後藤 智香子
    東京都市大学 環境学部環境創生学科 都市環境分野 准教授
  • 竹本 靖代
    NPO法人あおば学校支援ネットワーク 理事長
  • 鈴木 誉久
    東急株式会社 社長室副室長兼政策グループ統括部長
選考委員長の選後総評
  • 岩田 美香

    法政大学 現代福祉学部 教授

    教育学博士。スクールソーシャルワーカースーパーバイザー。児童養護施設スーパーバイザー。北海道医療大学看護福祉学部専任講師、北海道大学大学院教育学研究院准教授を経て、現職。主宰するゼミの研究テーマは、社会経済的困難を持つ子ども・家族への援助。

    東急子ども応援プログラムの選後総評
    2026年度(第6回)東急子ども応援プログラムに、多くの応募を頂きましたこと、心から感謝申し上げます。私は本プログラムの初回から連続して選考を担当しておりますが、この度、前任の木下勇委員長からのバトンを受けて選考委員長を担当することとなりました。改めまして、どうぞよろしくお願いします。

    本助成においては、他にも今年度から変わった点が多く見られます。まず、皆さんが応募する枠について、1件あたりの助成が50万円超〜100万円である従来の【Aコース】に加えて、1件あたりの助成が30万円~50万円である【Bコース】が加えられました。これにより、各自のプログラム内容の特徴や規模に合った応募がしやすくなったと思います。また、応募を選考していく私たち選考委員5名についても、2名の委員が新たなメンバーとなりました。以下、選考の過程を記します。

    2025年7月1日より公募告知を開始し、同年9月1日〜15日に応募の受付を行った結果、Aコースが74件(新規応募62件・継続応募12件)、Bコースが41件で、総数115件の応募が寄せられました。第一審査(書類審査)においては、応募団体や応募内容が本プログラムの要件や趣旨に合致しているかどうか、書類の不備などについての確認を行い、69件(Aコース:新規38件・継続12件、Bコース19件)が審査対象となりました。
    2025年12月23日に、対面にて開催した選考委員会(会場:東急株式会社 東急桜丘町ビル2階会議室)に向けて、私たち審査員5名は、この69件について各自が事前審査を行いました。その際の審査基準は、応募要項にも記載されている、①プログラム趣旨との適合性、②子どもの視点、③実現可能性、④地域性、⑤継続性の5つ、Aコースの継続案件については⑥発展性を加えた6つです。
    各委員は、それぞれの基準について3段階で評価するとともに、評価のコメントも記して事前に事務局に提出し、当日は、各委員の評価をまとめた一覧表をもとに議論を重ね選考を行いました。その結果、Aコース18件(新規10件、継続8件)、Bコース9件が選出されました(総額2,000万円)。

    私個人で言えば、初回から通して6回目の選考審査となりますが、応募数の増加だけではなく、応募書類に記されている企画内容のレベルが年々上がっていくのを感じます。それだけに選考の難しさも高まってきました。選考委員会では、新たな委員も含めた、それぞれの視点からの意見が出されましたが、いずれもが建設的な意見の交換となり、個人的にも実りの多い時間でした。中には、そこで出たアドバイスのような意見を応募団体への付帯意見としたものもありました。事前に申し合わせたわけではないのですが、前・木下委員長が話されていた「落とすための議論ではなく、救う方向での議論」が展開されていたと思います。

    以前、本プログラムの完了報告会に参加し、プログラムを実施している方々の声を聴く機会を得ましたが、この東急の支援は、多くの助成がある中でも使い勝手が良く、活動団体だけではなく、その支援対象となる子どもや保護者、そして地域を元気にしてくれるものだと感じました。そうした下支えがあるためか、応募した団体同士が名刺交換や意見交換を行ってつながっていく様子を拝見し、ここから、また新たなプログラムや活動のアイデアが生まれてくるのではないかと、期待も込めて見守っていました。
    今回、採択されたプログラムの展開を楽しみにすると同時に、残念ながら審査にかなわなかった団体においても、今後の活動の発展を期待しています。

選考委員の所感
  • 桑子 敏雄

    一般社団法人コンセンサス・コーディネーターズ 代表理事/東京工業大学 名誉教授

    専門は哲学、倫理学、合意形成学、プロジェクトマネジメント論。東京工業大学(現:東京科学大学)大学院社会理工学研究科教授を経て現職。社会基盤整備に際し、異なった意見や対立している意見がある場合に、行政や市民と共に話し合いを通して創造的な解決へ導く「社会的合意形成」のプロジェクトマネジメントの実践的研究と実際のコーディネートを行っている。元東京工業大学リベラルアーツセンター長。

    選考を進めながらいつも思うことは、子どもたちのためになんとたくさんの方々がチームを組み、多様な課題に果敢に取り組んでおられるかということです。
    特に弱い立場に置かれた子どもたちへのまなざしと活動とを読ませていただくと本当に頭が下がります。その中からどの団体を支援すべきかを選ぶことは難しく、選考委員の間での議論も熱くなります。

    一つ申し上げたいことは、本助成は、書面審査であるということです。多くの経験を積み上げてきた団体もありますが、他方、これから新たな課題にチャレンジしようとする団体もあります。
    どの団体であっても、その熱意は変わらないと思いますが、申請書にどうして東急子ども応援プログラムに応募しようと思ったかなど、ぜひしっかり表現していただきたいと思います。
    また、次年度での活動の継続を望む団体も多くなっています。この点については、中間報告書はとても大切です。具体的な活動の詳細だけでなく、成果のまとめとその後への展開の可能性などしっかり記載していただきたいと思います。

  • 後藤 智香子

    東京都市大学 環境学部環境創生学科 都市環境分野 准教授

    専門は都市計画・まちづくり、博士(工学)。大学院修了後、柏の葉アーバンデザインセンターディレクター、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻特任助教などを経て2023年より現職。学生時代から、住民主体による私有地を活用したまちづくりやそれを支える制度について研究している。最近の研究テーマは、まちの居場所、保育園などのこども環境、郊外住宅地再生など。

    今年度より選考委員に加えていただきました。非常に多くの方からご応募を頂き、その応募数の多さと活動内容の多様さに驚くとともに、子どもを応援する輪の広がりを大変心強く感じました。まずは、応募してくださった皆さまに心より御礼申し上げます。

    申請書のみでの評価には難しさもありましたが、選考委員会において議論を深めながら慎重に選考を行いました。また、申請書を通じて、同じ東急線沿線であっても、子どもを取り巻く状況や地域の特性がそれぞれ異なることに、改めて気付かされました。東急線沿線ならではの魅力的な地域資源(人や空間、モノ)を生かした創意工夫あふれる提案や、困難を抱える子どもたちをさまざまな形で支えたいという温かい思いに基づく提案が数多く見られたことが、特に印象に残っています。
    今後の皆さまの活動が、子どもたちの豊かな未来につながっていくことを心より祈念しております。

  • 竹本 靖代

    NPO法人あおば学校支援ネットワーク 理事長

    20年以上にわたるPTA活動や地域実践を通じ、学校・家庭・地域をつなぐ仕組みづくりに携わってきた。2005年に同団体を立ち上げ、授業提案、体験活動、居場所づくり、ボランティアコーディネートなどを通じて青少年育成を行う。活動に参加した子どもたちが成長後に担い手となる循環型の取り組みが特徴。現在は学校運営協議会委員なども務め、現場と制度の両面から子ども支援に関わっている。

    本年度の選考にあたり、申請書の一つひとつから、子どもたちの今の姿とその先にある未来を真剣に思い描こうとするまなざしを強く感じました。不登校、障がいや医療的ケア、外国につながる子どもなど、多様な背景をもつ子どもたちに向けた取り組みが多く、社会の変化や課題を丁寧に捉えた実践が広がっていることを心強く思います。
    特に、居場所づくりや体験活動を単発で終わらせず、地域や専門機関、大学、企業などと連携しながら継続・発展させようとする姿勢や、子どもを支援の対象に留めず、参画する存在として位置づけようとする試みを高く評価しました。

    一方で、子どもたちを対象に同じように活動する立場として、助成終了後を見据えた体制づくりや、より支援が届きにくい子どもたちへのアプローチについては、共通の課題として引き続き工夫を重ねていけたらと感じています。本助成が各団体の挑戦を後押しし、地域に根差した実践が次の担い手へとつながっていくことを期待しています。

  • 鈴木 誉久

    東急株式会社 社長室副室長兼政策グループ統括部長

    昨年、当社は東急線沿線の子育て世帯や学生を応援する「東急スクラムプロジェクト」を立ち上げました。これまでにも私たちは、子育て世帯や学生向けの事業を多岐にわたって展開しておりましたが、このプロジェクトにより、将来を担う子どもたちの笑顔を育み、学生の皆さんが未来へ向かって輝けるよう、当社グループが一丸となって応援する思いを、具体的な行動のカタチにしていく決意を新たにいたしました。

    東急子ども応援プログラムにおきましても、子どもたち一人ひとりの幸せで健やかな成長を支える活動を、より幅広く支援するために新しい助成コースを設けましたところ、前回をさらに上回る、多くの応募を頂きましたことを心より感謝申し上げます。
    今回も事務局を代表する立場として選考委員会に参加いたしましたが、子どもたちの明るい未来を応援する熱く純粋な思いにあふれる応募の数々に触れ、改めて背筋の伸びる思いです。皆さまの活動をしっかりとお支えしてまいります。

お問い合わせ

東急株式会社
東急子ども応援プログラム事務局

〒150-8511 東京都渋谷区南平台町5-6

Email:kodomo@tkk.tokyu.co.jp

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