2022年度の助成対象活動をご紹介します
第2回目となる2022年度東急子ども応援プログラムは、12件の活動に対して総額1,000万円の助成を実施しました。皆さまの一年間の活動をご紹介した「完了報告書」を発行いたしましたので、ぜひご覧ください。
第2回目となる2022年度東急子ども応援プログラムは、12件の活動に対して総額1,000万円の助成を実施しました。皆さまの一年間の活動をご紹介した「完了報告書」を発行いたしましたので、ぜひご覧ください。
本活動は昨年からの継続助成です。コロナ禍で子どもたちの屋外での活動が大幅に制限されている中、昨年開始した「都筑こども小麦部」が、遠方に行かずに自然に親しめる活動として需要が大きかったため、定着・発展させるものです。2年目となる本年は、コロナ禍でも実施可能性の高い畑での活動を中心に据えます。商品や販売促進活動は昨年をベースにブラッシュアップするとともに、年度初めには子どもたち発案のイベントを募り、年間計画に加えて実践していきます。
本活動は、都筑区の地域特性も生かして、子どもたちが自然の中で豊かな体験をできる工夫がなされています。「雑草抜きが楽しい、もっと抜きたい」と子どもたちが感じるだけでも素晴らしく、「都筑こども小麦部」の精神として共有化されることを期待します。小麦の成長と共に1年間で1サイクルとなる活動ですが、1年目の実績を踏まえて子ども主体の活動として定着させ、こうした体験やコミュニティーを必要としている多くの子どもたちが参加できる活動へと発展していくことに期待が膨らみます。
本活動は、子どもたちが他者との関わりを通じた学びを自分の人生や社会に生かそうとする意欲、未知の状況に対応する思考力、判断力、表現力の向上を目指し「青葉台みらいクラブ」として、以下を行います。
子どもたちの実経験が不足している現代において、世代間、商店会などの地域とのつながりを図る活動です。小学生から高校生まで、年齢に応じた活動が丁寧に工夫されています。
参加する子どもたちや連携先の声を聞き、行政とのさらなる連携を模索しながら、次の展開が生まれていくことも期待しています。
この団体は、東京都で7番目に外国人の多い大田区※において、外国にルーツを持つ子どもたちと地域との共生や、多様化する社会へ貢献する人材育成など、多文化共生への土壌づくりを目的に英会話教室、地域イベントの開催、学習や就労への支援といった3つの事業を行っています。(設立2014年)
※東京都総務局による令和3年の外国人人口統計より
本活動は、外国にルーツを持つ子どもたちを取り巻く貧困・言語障壁・所属コミュニティーの少なさといった課題の解決だけでなく、「質の高い教育をみんなに」を目標に、学習支援の他、非認知能力を伸ばす支援、心を開くことができる居場所としての役割も担う、外国にルーツを持つ子どもたちを支援する活動です。
言葉の壁や貧困などによって狭まっている選択肢が広がるよう、一人ひとりの将来を支援します。
英会話を学ぶことを通して、多文化共生と地域力向上に貢献し、地域のコーディネーターを育成することを目的とするユニークな団体です。
これまでの英会話教室・学習支援教室の運営により経験豊富な教育者がそろっています。ひとり親家庭も多く、多くの困難を抱えている外国にルーツを持つ子どもたちを対象として学習支援を行うという、地域で支え合う新しい取り組みをぜひ応援したいと思います。
本活動は、障がい児の身体的な機能の向上と精神的な成長を期待し、特性に寄り添いながら活動するサッカー教室の継続的な運営と、子どもたちが新たなことに挑戦し自己肯定感を高め、自らの人生を切り開く力を身に付けることを目的としたスポーツイベントを開催するものです。
また、ボランティアや関わる人を拡充します。活動に関わった人の障がいのある人に対する考え方と行動が変化し、ここで得た経験や思いを、社会に還元していくことも本活動の狙いです。
障がい児にとってもスポーツは重要ですが、実現は容易ではありません。医療的ケアが必要な子どもたちの「居場所」というより「余暇活動」の一環として拡充してほしい分野であり、スポーツを通した学びの試みとして応援したい活動です。コロナ禍で予期せぬ予算が発生しても活動が途絶えないよう、支援の必要性を感じました。
プログラムの提供に併せて指導者やボランティアの養成も計画し、支援を提供する側の気付きや社会への還元も視野に入れているところも期待しています。
本活動は、支援をする人受ける人といった枠組みではなく、コミュニケーションを通してお互い支え合い、学び合い、貢献し合う地域づくりを目指します。
子どもの居場所「みんなの世界テーブル」を開催し、その担い手ともなる大人の居場所も併設します。また、食や環境を考えるため、冊子を通じた情報発信や農業体験などのイベントを行います。
子どもが高齢者と世界の料理を作り、一緒に食べて地域での多世代交流を図るという、「子ども食堂」の福祉的な要素を脱却して新しい価値を据えたユニークな活動です。集まる代わりに食材セットを配布するなど、新型コロナウイルス感染症の影響を克服する前向きな取り組みや、関わる支援者が多いことも可能性を感じます。ホームページでの表現も、活動を特別なものと思わせないインクルーシブな工夫が感じられます。
本活動は、不登校など困難を抱えた状況にある子どもたちに向け「キッズディレクター」サークルを開設し、映像ワークショップやプログラム学習を行います。デジタルコンテンツを活用して地域や他の学生とつながり、自ら創造した作品や思いを社会に発信することを楽しむことで自己肯定感を高め、共同の意識をつくり、子どもたちが前に進むための居場所となることを目指します。
義務教育にICTが導入されつつある現在、ITにおける格差が生じやすいという問題が懸念されます。そうした中で本活動は、不登校児童の教育にデジタルコンテンツの制作やIT基礎学習などを積極的に導入し、子どもたちを社会とつなげていく試みです。専門学校など支援関係機関との連携も強固で安心感があり、波及性にも期待します。
本活動は昨年からの継続助成です。親の都合で来日した外国にルーツのある小中学生を対象に、日本語の指導、学習支援、居場所の提供を行う「地球っ子教室」を安定的に開催し、子どもたちの学びを支え、安心・安全な居場所をつくるものです。コロナ禍でも、毎週同じ曜日・同じ時間・同じ場所での対面教室とオンライン教室の開講を継続します。支援者が現役社会人や学生といった若手層や地方在住者にも広がり多様化してきたため、支援者をサポートするチューター制度も実践します。
外国にルーツのある子どもの学習支援や居場所づくりは社会的にも求められているものであり、支援者育成は、地球学校の発展に欠かせない取り組みだと感じます。コロナ禍における対面とオンラインの併用による課題への対応、組織一丸となったハイレベルな取り組みは、他団体の学びにもつながります。オンライン授業を確立することで、より多くの子どもたちを対象にした活動が可能になります。今後の発展に期待します。
本活動は、言語にとらわれない写真というツールによって、外国につながる10代の子どもたちの生きる力や自己肯定感の向上を目的とした表現活動や居場所の提供、多文化共生社会への理解促進のためのワークショップや写真展の開催、写真集「横浜(koko)」の寄贈を行います。違いが強みになることを可視化することで、外国につながる子どもたちの希望や活躍の場が広がることを目指します。
「外国につながる」と表現するしかない状況を見ても、日本は、異文化共生社会としては未熟だと感じます。アートの中でも親しみやすい「写真」という表現手法を使って「マイノリティー側から撮った写真が社会の内部を写し出す」という活動は、とてもユニークで、この課題の認知を広げて状況を改善していくためにも大変意味のあるものです。オンラインを活用して、すでに実績のある活動を横浜市以外に広げる取り組みにも期待します。
参加する子どもたちの未来と希望につながっていくことを願っています。
本活動は昨年からの継続助成です。昨年の助成をきっかけに、子どもや親たちの自律的な企画や運営が実践されつつあり、新しい地域のつながりが生まれています。本活動は、昨年の「放課後ミエル」に参加する小学生から発案のあった「コミュニティカフェを基地とした子どもと大人が一緒に会社を作る事業」に挑戦するプロジェクトです。学校でも家庭でもない第三の居場所で、子どもと大人が出会い、対話し、共に決断し、実行し、考えることを通して社会や地域とつながりを深めることを目指します。
従前から目指している「子どもが主体的に参加する場」の運営に向けた新しいチャレンジで、企画の楽しさと、実際の起業をも予感させる、わくわくする展開を応援します。この取り組みによって子どもたちにどんな変化が生まれるかを見ていただきたいと思います。まちなかに常設されているコミュニティカフェの意味はとても大きいものがあります。シニアの居場所からフードパントリーといった本団体の幅広い活動に、子どもたちが興味を持つきっかけになることも期待します。
本活動は、新型コロナウイルス感染症と共に歩む社会にあっても子どもたちが音楽への興味を育み、心豊かな時間を持つ機会を創出するものです。地域社会とつながり、多様な価値観に触れることで地域への愛着や安心感を育むため、音楽と稲をキーワードに「寺家ふるさと村で遊ぼう」「音楽を聴かせながら稲を育てよう」といった稲づくり体験やYouTube配信、バリアフリーコンサートを行います。
寺家ふるさと村で遊び、音楽を聴かせながら稲栽培を重ねる点が独創的で、実験的取り組みに子どものみならず保護者を巻き込むユニークで好奇心を誘う活動です。子どもたちが五感全体で楽しめるように、戸外・自宅・オンライン・面前コンサートなど多様な場所で活動する工夫がされており、地域への広がりと、コロナ禍での柔軟な活動継続が期待されます。
本活動は、地域や学校、関連施設と連携を図り「子育て見守りネットワーク」の構築を目指します。既存の仕組みでは支援が行き届かない子どもや保護者のセーフティーネットとなり子どもたちが安心できるよう、悩みごとの相談や学習支援が受けられる地域の居場所づくりを行います。
学校でも家庭でも塾でもない地域の居場所は、子どもにとっても親にとっても安全・安心につながる活動です。20歳で現役学生である理事長が高校生の時に感じた「なぜ子どもたちは夢を持っていないのだろう」という疑問が団体を立ち上げたきっかけとのこと。子どもたちと近い若手世代による子どもをサポートする活動は大変有意義であり、熱い思いに期待します。
この活動は、世田谷のすべての子どもが親から虐待されることなく健全に育つことを目指し、孤立やコロナ禍での不安など育児に困難を抱える家庭一つひとつに丁寧に家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」を行えるよう、ホームスタートの認知拡大と運営の安定化、ホームビジターの養成・スキルアップを図るものです。
コロナ禍もあって子育てをする母親の孤立や虐待の問題が深刻化している中、アウトリーチ型の子育て支援「ホームスタート」の効果については既に世間で評価を得ています。これを普及させていくことやホームビジターの養成は大変重要です。直接的には親への支援ですが、「子どもの視点」に立った活動です。「ホームスタート」には地道な継続が必要です。この活動で認知が広まり、行政による支援が制度化されていくことも期待します。
五十音順・敬称略(掲載内容は応募時点の情報)
子どもを取り巻く社会課題の解決を目指し、子どもたちの幸せを支える地域の活動
[活動例]
(1)子どもが安全で安心できる場を提供する活動
(2)障がいや難病とともに暮らす子どもと家族を支援する活動
(3)外国にルーツを持つ子どもたちの支援や多文化共生を目指す活動
(4)子どもの「生きる力※」の向上につながる活動
※困難な環境でもしなやかに生きていく力、子ども自ら好奇心を持って考えて行動していく力
(5)子どもたちの安全・安心な暮らしを支えるコミュニティーをつくる活動
(6)その他、本プログラムの趣旨に合致する活動
※このプログラムでは、活動の発展やステップアップにつながる取り組みを期待します。
※本プログラムの第1回助成対象活動も応募が可能です。
※東京都:品川区・目黒区・大田区・世田谷区・渋谷区・町田市
神奈川県:横浜市 神奈川区・西区・中区・港北区・緑区・青葉区・都筑区
川崎市 中原区・高津区・宮前区 大和市
助成期間 | 2022年4月~2023年3月(1年間) |
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助成額 | 1件あたりの助成額:50~100万円(合計10件程度に助成予定) |
応募受付期間 | 2021年9月1日(水)~9月15日(水)必着
※2021年度応募受付(2022年度募集)は終了いたしました。 |
(1)選考方法
(2)選考基準
①プログラム趣旨との適合性
子どもたちを取り巻く現在の課題に向き合い、子どもが安全・安心で心豊かに暮らせる生活環境づくりにつながる活動か
②子どもの視点
子どもの人権と主体性を尊重し、子どもの視点に立った活動か
③実現可能性
目的、目標と計画が具体的で、スケジュール・体制・予算が適切か
④地域性
活動対象地域の課題と現状の把握に基づき、地域の関係者と連携し、地域に根差した取り組みが期待できるか
⑤継続性
助成期間終了後も継続的な活動が期待できるか
※以下は本プログラムの第1回助成対象活動の場合のみ
⑥発展性
前回の助成対象活動の状況を踏まえ、助成を継続する必要性が認められ、それにより活動の発展が特に期待できるか
東急株式会社 社長室 政策グループ
東急子ども応援プログラム事務局
〒150-8511 東京都渋谷区南平台町5-6
Email:kodomo@tkk.tokyu.co.jp
テレワークを進めております。お問い合わせはメールでいただければ幸いです。折り返しメールまたはお電話をさせていただきます。